
今年の冬は、例年に比べても随分暖かかったですね。
昨日も、昼間の日差しはもう春のような、ぽかぽか陽気でした。
あちこちに色とりどりの花が咲き、心躍る季節がやって来ますが・・・
中には「春の訪れが恐ろしい」という方も、いらっしゃるでしょう。
そう、春と言えば「花粉症」の時期でもあります。
2017年の東京都の調査によると、都内のスギ花粉症の推定有病率は、なんと48.8%だそうです・・・ほぼ2人に1人!(驚)
ドラッグストアにも、春になると花粉症の薬や対策グッズがずらり並び、多くの方にとってとても身近なトラブルだということが伺えます。
・目がかゆくてたまらない、涙が止まらない
・くしゃみや鼻水が止まらない、鼻が詰まって息苦しい
・喉がイガイガする
こうなると、仕事や家事にも集中できませんよね。
症状が重い場合、シーズン前から薬を飲んで対策されている方も多い様です。
どうして今これ程、沢山の方が花粉症に悩まされているのでしょう?
花粉症の中でも多いスギの花粉症ですが、「戦後にスギの木が大量に植えられたこと」が患者増加の大きな要因と言われています。
木の増加と共に、風に乗って飛来する花粉の量が増加したから、という訳です。
近年では、黄砂やPM2.5、排気ガスなどの大気汚染も関係していると指摘されています。
確かに、原因物質が多くなる程、かかる人が多くなるのは自然なことです。
しかし、全く同じ環境の中で生活していても、症状の重い人、軽い人、全く何ともない人がいる・・・
ということは、花粉や大気汚染はあくまで要因であって、根本的な原因は「体にある」のではないでしょうか。
そう考えると、症状改善のためには、「花粉」を敵視してあれこれ対策するよりも、「自分の体を見直すこと」の方が重要なようです。
ここからは整体の視点で、花粉症改善のためにできることを考えてみたいと思います。
二宮式整体では、背骨や骨盤の調整を通して、自律神経が適切に働くように整えています。
「花粉症」も実は、自律神経の働きと密接な関係があります。
ざっくり言いますと、交感神経の働きが悪く、副交感神経の働きが優位になり過ぎているとき、体は、花粉症になりやすい状態になるのです。
副交感神経優位の状態では、白血球の中のリンパ球が増えて、免疫が過剰反応しやすくなります。
本来敵ではないはずの花粉を、異物と捉えて反応してしまうのですね。
交感神経(アクセルモード)⤵
副交感神経(リラックスモード)⤴
体がこうした状態になるのには、大きく3つの理由があります。
①季節
体では、春から夏にかけて、段々と副交感神経の働きが高まっていく一方で、優位だった交感神経の働きが控えめになります。
また、季節の変わり目は1日の中での気温差が大きいために、自律神経の乱れが起きやすい時期でもあります。
そのため春は、1年の中でも花粉症をはじめとしたアレルギー疾患が起こりやすい季節なのです。
②体質
元々持って生まれた体質や幼少期の育ち方によって、交感神経と副交感神経のどちらの働きが高まりやすいかに、個人差があります。
副交感神経が優位に働きやすいタイプは、花粉症をはじめとしたアレルギー疾患になりやすい傾向にあります。
穏やか・のんびり屋・行動が受動的・色白・運動があまり好きでない・食べるのが遅い・・・などの特徴が当てはまることが多いです。
(私はどちらかというとこのタイプです^^;)
しかし、①季節と②体質は、自分の力でどうこうできることではありませんね。
なりやすい時期や、なりやすいタイプの人は、そうでないときやそうでない人より、少し余分に「ならないための工夫」をしておく必要があります。
その「ならないための工夫」に関係してくるのが、3つ目の理由です。
③生活習慣
花粉症に関係する具体的な習慣は、ずばり・・・
・運動不足
・食べ過ぎ
・寝過ぎ
です。特に上記二つは、現代人には耳が痛いワードですね^^;
これらは、副交感神経優位の状態を作りやすい習慣です。
また「冷え」と「ストレス」は、どちらも一時的には交感神経の働きを強めますが、慢性的になると、交感神経が上手く機能しにくい状態を作る原因となります。
これらの習慣が複数重なったり、長期に渡ってその習慣が継続されたりすれば、花粉症になりやすく、また重症化しやすくもなります。
このような習慣は、当然背骨や骨盤の状態にも現れます。
花粉症の方のお体では、2つの特徴があります。
骨盤が硬く弾力がないこと、そして頸椎(首の骨)の2、3番目の椎骨のキワに硬直があることです。
このようなとき整体では、左の骨盤の開閉の動きを良くすることで、交感神経の働きを高めます。
また、目の症状は頸椎2番、鼻の症状は頸椎3番、喉にも症状があれば頸椎6番の骨の硬直を取り、迷走神経の過敏状態を解きます。
ここ1、2年でなった方や症状の軽い方は、症状の変化が比較的早く出やすいです。
逆に、もう何年も重度の花粉症に悩まされている・・・というような方は、やはりそれなりに根気強くお体を整えていく必要があります。
整体で、花粉症に関係している異常部分を正すことは1つの方法ですが、やはりそれと同時に、生活において「ならないための工夫」をすることが大切です。
□運動不足
⇒1駅分多めに歩くなど、体を動かすと骨盤が刺激され、自律神経の働きが良くなります。
□食べ過ぎ
⇒春は、冬に蓄えた余分なものを排泄する季節です。食べる量や、カロリー・栄養価が高すぎるものを控えめにすることで、副交感神経が過剰に働くのを防ぎます。
□寝過ぎ
⇒成人において7時間以上の睡眠、または二度寝・長時間の昼寝をするなどの習慣があると、副交感神経優位になりやすくなります。睡眠を少し短めにすると、眠りも深くなります。
□冷え
⇒寒暖差によって体が冷えると、自律神経が乱れやすくなります。靴下2枚以上の重ね履き、レギンスを履き、たまに足湯をして冷え取りをします。
□目の疲労
⇒PC仕事などで目や頭を使い過ぎると、目に症状が強く出やすくなります。チンして熱くしたホットタオルを、目に当て冷めるまで置いておくと、緊張が緩みます。
これらの生活習慣は、他の多くの不調とも関係するものです。
ブログにも何度も書いているので「耳タコ」かもしれませんが、日々の行動の積み重ねというのは、本当に体に大きく影響することなので、何度でも言います!笑
ご自分でそうだなと思うものがあれば、数週間~ひと月程習慣を変えて、花粉症の症状を観察してみてくださいね。
整体に通われ始めた頃「毎年春は花粉症の薬が手放せない」とおっしゃっていた方が、定期的にお体を整えながら、生活の改善にも取り組まれて、昨年「全く薬を飲まずに生活できた」と嬉しいご報告をしてくださいました。
「花粉症は一度なると治ることはない」などと世間では言われていますが、体が変われば、自然と症状も治まっていきます。
辛い症状をお持ちの方も、ぜひ諦めないでくださいね!
整体で花粉症の調整をご希望の方は、一言お声がけください♡
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